<予選第1ラウンド>
『ミステリーの館』へ、ようこそ
問題ページ
※回答はすべてきのしたにナイショでお答えください。
答える際はどの問題からでも、何問でも結構ですが、どの問題の答えかわかるようにお書きください。
Q1.論理パズル(3点) |
ある詐欺グループが捕まった。 主犯格であるリーダーが脅迫してメンバーを集めていたのだが、ついに一人のメンバーが耐えきれなくなり自首してきたのだ。 芋づる式にメンバー全員を逮捕。リーダーを締めあげ余罪を追及したいところだが、ここで困ったことになった。 なんと、リーダーが誰なのかわからないのだ。 リーダーに直接会ったことのあるメンバーはおらず、全員がメール以外で連絡を取ったことはなかった。 ただ、メンバー同士は実際に犯行の際に会ったことがある者もいる。 次の証言を参考に、リーダーが誰なのかを当ててほしい。 ただし、リーダーは嘘をつき、リーダー以外は本当のことを言う。 しかし、困ったことにこのメンバー口が堅く、自供を導くまでにかなりの時間を要してしまった。 残り時間を考えるとやり直す暇はない。1回でリーダーを当てて欲しい。 A:自分はリーダーではない。 B:自分はCと会ったことがある。 C:自分はDとは初対面だが、Aとは会ったことがある。 D:自分はAとCと会ったことがある。 E:自分はお昼ご飯にBと坦々麺を食べました。 |
Q2.暗号問題(10点) |
私は岩清水。警視庁特別捜査課の刑事だ。 あの怪盗クイーンから犯行予告状が届き、今警察内部はピリピリしている。 警察の威信にかけてもこれ以上ヤツに犯行を許すわけには行かない 本来であれば私の上司である上越警部が指揮を取るわけだが、今回警部は別の事件を担当している。 上越警部がいないのは非常に残念だが、私がいればそれで十分。 クイーンを捕まえる瞬間を警部に見せられないのが、もったいないくらいだ。 さて、場所と盗む対象さえ分かれば包囲網を事前に張っておくことも可能なのだが……。 困ったことに暗号で書かれていて我々には解読ができない。 目の前で逃げられたのであればともかく、まずどこに現れるかすらわからなかった、などとは流石に報告できない。 そこで、諸君の力で『怪盗クイーンが現れる場所』と『盗み出そうとしているもの』を両方とも見抜いて欲しい! 怪盗クイーンの性格を考えると場所と盗み出すもの、同じ手法で隠しているとは考えにくい。 また、余裕を見せるつもりなのか時間的にもかなり余裕があるだろう。何をしても構わない。 検索をかけて答えが導けるのならそれに越したことはない!何度でも諸君の力を貸して欲しい! そういえば、普段クイーンは日本で予告状を出してくる際、見事な毛筆で書いてくるはずなのだが…… 今回はなぜか、パソコンで入力されているようだった。何が意味があるのだろうか? ※この問題には何度でも回答できる。また、出てくる単語は実在する人物・場所・ものとは限らない。 |
<クイーンからの手紙> 初冬の候、ますますご清栄の事とお喜び申し上げます。 さて、このたび「はりはにせぬきにさぬてあにきにはつむ」へ馳せ参じ、 「1203328513 41128513」を頂戴致します。 なお、参りますところにつきましては、輪廻転生がごとく始まりは終わりに戻ると申します。 いよいよ冬が近付いて参りした。お身体ご自愛下さい。 クイーン |
Q3.長文(5点) |
夢水清志郎に会いたい! 推理小説を読みあさるばかりのしがない私が、雑誌『セ・シーマ』を読んでそう思い立ったのは、ある夏の暑い日であった。 仕事もプライベートもそこそこな私。唯一、人に誇れるかもしれない趣味と言ったら、人よりミステリを読んでいる量が多いくらいか。 そんな私が彼、夢水清志郎のことを初めて知ったのは、遊園地でおきた連続誘拐事件の時だっただろうか。 テレビに映ったびしょ濡れの自称『名探偵』。なんとも情けない姿だったが、私はなんとなく「ああ、これが『名探偵』か」と思った。 その後いろいろあったようだが、彼は『名探偵』として名を知られるようにはなった。 もっとも、彼がこの「セ・シーマ」で連載している内容は、どう読んでも「夢水清志郎のうまいもの廻り」でしかなく、 世間ではどう思っている人たちが多いかまではわからないわけだが。 しかし、私は彼を尊敬している。 この時代において、自らを『名探偵』と言い切り、そして行動することができる彼を。 彼に一度会ってみたい。その一念で私は、この虹北商店街までたどり着いた。 たどり着いたまでは良かったが……いったいどこにいるんだろうか?あそこにいる人に聞いてみよう。 「あのー、すみません。」 「ん、なんだね?」 振り返ったその小太りなおじさんは、とても優しそうな顔をしていた。 が、よく見ると目の奥がどこか普通の人とは違う。……話しかける相手を間違えたかもしれない。 「あの、名探偵の夢水清志郎さんがこのへんに住んでいるって聞いてきたんですけど……」 「ほお、夢水さんに会いに来たのかい?」 珍しいものでも見るかのように私を見るその人は、どうも彼の知り合いのようだ。 「え、ええ。『セ・シーマ』を読んで、ぜひ一度会いたいと思って……。」 「ああ、あの連載を……よかったら案内しようか?」 「え、いいんですか!?」 私は本当に驚いた。 「ああ、と言っても今は家族が買い物中でね。少し待ってもらってもいいかな?」 そう言っておじさんは両目をギュッとつぶった。ウインクなのだろうか。 「それはもちろんです……あの、夢水さんのお知合いなんですか?」 「うむ……これでも特別捜査課の警部でね。彼にはいろいろ協力してもらってるんだよ。」 「特別捜査課って、あの!?」 特別捜査課といえば、あのクイーンを始めとする特殊な事件を扱うことで知られている。 まさか、そんな人が夢水さんの知り合い……いや、そもそもこんなところで会えるなんて。 「ははは、そんなに驚かなくてもいいじゃないか。」 そう言って笑っているが、私のようなミステリファンからすれば雲上人である。 「私は上越というんだ、よろしく。」 「は、はじめまして。」 緊張しながら握ったその手は、とても大きかった。上越さんは私を見ながら、 「うむ……君ならがっかりしなくても済むだろうね。」 と言った。 「え?」 「いや、夢水さんは名探偵だけど……変わった人だからね。会ってがっかりする人もいるんだろうが……」 と、遠くから女の子の声が聞こえた。上越さんはそっちを向いて手を挙げた。 「お嬢さんですか?」 「ああ、久しぶりに娘の買い物に付き合おうと思ったんだが……やはり若い子の感性はわからないね。」 そう言って上越さんは苦笑した。 そして、私の目を見てこう言った。 「さて、私はどうして『君ががっかりすることはない』と思ったのか、わかるかな?」 |